子宮内膜は女性ホルモンに反応して出血します。一方、女性ホルモンの分泌は、脳の視床下部-下垂体からの指令によって変化します。 視床下部は感情的な興奮(恐怖、怒り、苦悩など)や、ストレスの影響を受けやすく、そのためホルモンのバランスが崩れて出血する場合があります。 このような不正出血を機能性出血といいます。
月経と月経の間の排卵期頃に、子宮内膜が一時的な卵胞ホルモンの低下の影響を受けて少量の出血を見ることがあります。 これは、排卵期出血といって、よくある不正出血の原因です。 また、排卵期には下腹部が少し痛むこともあります。基礎体温をつけると、排卵期と一致するので分かりますが、2~3回同じことが起こるなら、念のため産婦人科を受診しましょう。
腟炎、外陰炎や外陰部の傷、排尿や排便時の出血などです。
子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮頸管炎、子宮頸管ポリープ、子宮腟部びらんなどが考えられます。
そんなことはありません。命に関わる心配はなくても、子宮筋腫や子宮腺筋症などは月経量が多いので貧血になりやすく、また月経痛もひどいために生活に差し障りがでます。 子宮頸管炎や腟炎なども、おりものがひどくなるなど不快な症状に悩まされます。 不正出血は、ホルモン系や性器になにかトラブルがあるというサインです。必ず産婦人科を受診して、治療を受けて下さい。
不正出血っでは、まず妊娠に関連した出血であるかどうかが問題になります。次に、命に関わる重大な病気がかくれていないかどうかです。
この場合、子宮頸がんや子宮体がん、まれに絨毛性疾患などの可能性を考えます。 出血が少ないか多いかは、病気の重さと関係しません。 特にセックスの後で不正出血がある時は子宮がんの恐れがありますので、少量でも必ず産婦人科を受診して下さい。
月経は個人差が大きいのですが、次の範囲なら正常です。